理事長ごあいさつ

医療法人宏善会諫早記念病院は昭和28年、高橋善三郎氏が高橋外科医院として開業して以来60数年の変遷を経てまいりました。初代理事長の地域医療に対する慈愛の精神は脈々と受け継がれ地域に根差していると思います。

その意思を受け継がれた前理事長高橋恵美氏により平成11年に名称を諫早記念病院と変更して病院施設の全面改装を行い、外来部門の拡充・強化を行いました。更に平成15年には入院病棟112床(一般83床、療養型29床)に対し多数の個室化を図り患者様に優しい看護を提供するよう改新を行ってまいりました。

高齢化社会の進む現在、脳血管障害、心疾患またサルコペニア等問題になっています。またそこから誘導されるフレイル(虚弱状態)を回避し健康長寿を支援するためには総合的リハビリテーション、在宅医療、デイケアなど幅広い医療の提供が必要とされています。 当病院といたしましては高齢者には内科的慢性疾患の治療、退行変性による骨・関節疾患に対しては痛みから解放される生活を支援し、また若い世代には疾病の早期発見、治療を主とし、予防医学の充実を図っていきたいと考えています。

医療従事者とは病気を治療するだけでなく患者の人格を尊重し、その患者様そのものを治療するものと考えています。 深い知識、優れた治療技術は必須のものですが、プロとして医療人に求められるものは患者様に対する共感の提示と病める人々、あるいは障害をもった人々を包容できる人間的な豊かさ、すなわち「人間性の涵養」であると考えています。 病院としてはこの言葉を踏まえ患者様に接していきたいと考えています。

社会を見れば、まだまだ未知のウイルス、さらに治療法の見つからない疾患があり病気そのものが社会構造を変えようとしています。当病院としてはどのような状況であろうと普遍的に社会的医療貢献を重視し、地域医療に対しては労力を惜しまず謙虚な態度で患者様と対話し納得のいく医療を提供していきたいと考えております。

理事長本川 哲